第12回「ファイナルプロジェクト」(メディアファクトリー)

企画・取材 水島 愛一朗
構成・文   田宮 大二郎
取材協力  株式会社 オージェイティー・ソリューションズ
出版     メディアファクトリー
価格     1,600円(税別)
〔目次〕
第1章 主力工場、閉鎖の危機
     教訓1 : 日本の生産現場の実態
     教訓2 : 現場に明確な目標・指標を
     教訓3 : 真の対策ができているか?
     教訓4 : 現場に本当のリーダーはいるか?
     教訓5 : トップや上司を巻き込め!
第2章 ファイナルプロジェクト
     教訓6 : 現場の人を動かせ!
     教訓7 : トラブルは真因まで探れ
     教訓8 : プロジェクトのその先へ
第3章 トヨタとリクルートの企業再生メソッド


■書評
「君は、現場でどれだけ“感動”したことがあるか?」。トヨタの「モノづくり」の現場で長年にわたり経験を積んできたトレーナーが、トラブル対応に走り回るプロジェクトリーダーに質問するところからストーリーは展開する。

本書では、閉鎖の危機にある洋菓子工場を舞台に、改善活動のプロジェクトを支援するために送り込まれたトレーナーが、工場の改善プロジェクトを通じて人を育て、現場を変えていくプロセスの一部始終を紹介している。

生産工程で大量に発生するビスケット片や日常化している機械の頻発停止など、様々な問題を抱える現場に対し、「なぜ、ビスケット片が発生するのか?」「なぜ、機械が止まるのか?」「機械を止めて原因を根っこまで探れ!」「数字でわかるように示せ!」と容赦なく質問が浴びせられる。但し、トレーナーは決して自ら答えを示さず、現場に考えさせる。こうした地道なOJTを通じて、現場は問題意識を持ち、工夫や改善の楽しさを知り、部下の成長や自律的な改善に向けた取組みにやりがいを感じ、その成果に感動する。

さらに本書では、「標準化」や「視える化」などの改善活動の定着やモチベーション向上のための仕組みや「真因追及のための『なぜ?』の繰り返し」といった現場改善のノウハウが「教訓」という形で紹介されており、まさに「企業変革のメソッド」が凝縮された教科書とも言える1冊である。