オーストラリア通信-豪州株式投資を通して見える豪州よもやま話-

第16回 オーストラリアのスーパーアニュエーションって何?

スーパーアニュエーション(Supernnuation)という言葉は日本ではあまり聞きなれない方も多いと思います。

簡単に言うと、日本の厚生年金のようなものです。オーストラリアではスーパーともいわれ、退職後の生活には欠かせない資金です。

もちろんオーストラリアでも国民年金(労働者の拠出金なしの年金制度)はあります。受給開始年齢は、男性が65歳、女性は61.5歳(2013年までに女性も65歳に引き上げられる予定)で、受給額は、平均所得の25%から最大40%(夫婦共働きの場合)とされています。
しかし、過去の所得審査と資産審査があり、給付額の制限が年々、厳しくなってきているのが現状です。

そこで、少子高齢化社会を目前にして高福祉政策維持の困難さを認識し、政府に頼らず年金管理をしていこうと推進しているのが、スーパーアニュエーションです。
雇用主は従業員の給与に対する9%の退職年金掛金を年金基金に支払うように義務づけられています。この基金は、おもに投資信託ファンドで運用されており、投資銀行、保険会社、ファンド運用専門会社などで幅広い商品を販売しています。また、スーパーアニュエーションには税優遇などもあります。(例えば、運用益に対する減税や60歳以降、スーパーアニュエーションを引き出す場合は非課税となっています)

ご存知の方もいるかもしれませんが、オーストラリアの所得税税率はとても高いです。2006年6月20日現在では以下の通りです。

(オーストラリア財務省より)
所 得 税 率
0 〜 6,000ドル (〜 約51万円) 0%
6,001 〜 21,600ドル (〜 約183万円) 15%
21,601 〜 63,000ドル (〜 約535万円) 30%
63,001 〜 95,000ドル (〜 約807万円) 40%
95,001ドル以上 (約807万円以上) 47%

このため、将来のために課税が優遇されているスーパーアニュエーションを計画的に運用し、うまく運用益をだしていくことが将来の生活を左右します。実際、多くのスーパーアニュエーションファンドの新聞やTV広告では、比較広告が多く掲載され、経済新聞やモーニングスターなどではランキングや最近の利回りまで公表されています。どのファンドを選ぶのかで将来の資金が大きく異なります。

小さな政府をめざすオーストラリアでは公的年金よりもこのスーパーアニュエーションでの自己責任型の年金制度 が、推進されています。年金問題を抱える日本もこのような制度が今後もっと検討されていくのでしょうか。

2006/06/29 掲載)
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