アメリカ通信−シリコンバレーの風−

シリコンバレーの風 Vol.7

昨年末、2008年度のカリフォルニア州でのフォークロージャー(住宅に対する銀行等の抵当権実行)が25万件を越えたと発表された際も、当地シリコンバレー(SV)では未だ他人事のようなムードがありました。

年が変わり、ヤフーや、勝ち組のグーグルあたりまでが人員整理を発表すると、さすがに不況の影響が少ないといわれるSVも変化が出てきました。

SV郊外の広い部分(北東部)の住宅地区では半年で30%以上の価格暴落が発生、 南のロスアンジェルス郊外では同時期に、50%以上の住宅価格暴落が起きました。

頭金を20%も入れてあるのに、購入時より借金が増えるというアンダーウオーター(水面下)現象が起きて、住民が家を捨てて、借家やモーテルに移り住むという事態まで頻繁に起きています。

SVが位置するサンタクララ郡の失業率も、2月統計ではいよいよ二桁の10%です。

でも、変化に対する当地SVの人たちのその変わり身の速さは、見事なものです。

二台の車は一台に、子供は私立から公立へ、株価暴落で目減りしたリタイア資産を横目でにらみながら、予定していたリタイア時期を遅らせる公立のリタイアまじかな先生方、そして外食は極力中止、等など。

バケーションも削減、自分の自宅の庭で野菜を作る人も増えています。

でも、思い切ったリストラを前倒しで行う当地には将来への期待があります。

今年2009年ではないでしょうが、近い将来の世界のグリーンや太陽光などの技術革新をになう当地の起業家の意欲は、挫けるところがありません。
オバマ政権の誕生ともあいまって、一層その現実味が感じられます。

今日の現地新聞では、SVに今年工場を設置したばかりの太陽発電パネル政策の新興会社(ソリンドラ社)が、535億円の連邦政府融資に成功した旨を大きく報じています。

インドや中国、ロシアなど、アメリカンドリームを信じて世界中から集まった優秀な技術者と起業家達は今日も夜遅くまで、日本のサラリーマン以上に仕事を楽しんでいるように見えます。

著者 : 道高幸彦(みちたかさちひこ)−Sachihiko (Mike)Michitaka

シリコンバレー在、Ocean Seven Consulting, LLC ファウンダー & CEO.
日商エレクトロニクス(株)顧問役、(日商エレクトロニクス米国会社ボードチェアマン)。在米19年、2000年夏よりシリコンバレー在住。

米国IT会社マネジメント兼、コーポレートベ ンチャーキャピタリス ト(CVC)。 IT分野で数々の投資及び,日本市場での米国先端IT製品の販売を成功させている。 数多くの日米会社経営を経験、また地元シリコンバレー地区青少年更正センター理 事 などのボランテイア活動の他、CVCや経営指導者として日系起業家支援を続けている。

2005年6月末、日商エレクトロニクス常務執行役員及び米国法人社長を退任。
同年、7月シリコンバレーでマネジメントコンサル会社Ocean Seven Consulting, LLCをファウンダー・CEOとして設立。

1992年: 日商岩井米国法人 副社長
1996年: 日商岩井 情報産業本部副本部長
関係会社担当。ニフティ、インフォコム,フュージョン等の役員を歴任。
同志社大学卒、ハーバード ビジネススクール PMD コース修了
2009/03/23 掲載)
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