金融spotインタビュー 注目の女性Shi・te・n(視点/支店)

第6回「働く女性が成長し、成果を出し続ける秘訣」百五銀行 伊勢鳥羽志摩支社 支社長代理 取引先役席 津田真寿美氏 取引先係 丹合真実子氏
聞き手:リッキービジネスソリューション(株) 村田 智浩
女性の登用に積極的な百五銀行は、住宅ローンや投信のスペシャリスト、女性支店長などが数多く活躍しています。また、育児休暇に対しても理解があり、働く母親達が銀行の収益にとても貢献しているようです。
現場とお客様との関係の中で育ち、優秀な成績を収めてきた津田さん。そして、津田さんの指導の下に、着実な成長を遂げてきた丹合さん。お2人に、働く女性の能力を引き出す秘訣をお聞きしました。

▲ 左から丹合真実子さん、津田真寿美さん
村田
この部署に配属されるまでのご経歴と現在のお仕事について教えてください。
津田さん
入行してからテラー業務を中心に3ヵ店経験し、融資係もトータルで2年ほど担当しました。テラーでは、預金商品を中心に推進、融資係では融資の後方事務を担当しその後、南勢営業本部へ異動しました。当時銀行全体の推進企画の役割は、営業統括部が行っていましたが、南勢営業本部では、本部からの目標に対してその地区での施策を立て、33カ店ある担当支店の実績を集計したり、目達率を出したりといった進捗管理を主に担当しました。また、採用業務等のアシスタントも経験しました。その後、営業店窓口担当に戻り、平成17年6月から今の部署に配属されました。現在は、投資信託や個人年金といった預り資産にかかる企画を担当しているほか、同じ職場の後輩の指導をしたり、管内の営業店に臨店し、預り資産商品推進についてのアドバイスを行っています。
丹合さん
私は、テラーなどお客様担当業務を中心にやってきました。入行してから後方事務として融資業務を2年半ほど担当した後、出納、預金業務も担当しました。
村田
これまでの支社の企画の中で、お客様の反応や手応えを感じられた企画、嬉しかったことなどをお聞かせください。
津田さん
当行のセミナーは、投信会社と保険会社のセミナーを組み合わせた2部構成のものが多かったのですが、なかなか新規のお客様の獲得につながりませんでした。スタッフの中から資産運用だけではなく別のテーマを1つ入れてみようというアイデアが出て、団塊の世代のお客様にご興味のあると思われる旅行をテーマにしたセミナーを開催してみることにしました。日曜日の午後1時から開催しましたが、35名のお客様にお越しいただきました。開催を日曜日にしたのもスタッフのアイデアで、皆が活発な意見を出してくれたので、とてもやりやすかったです。
以前営業本部時代に企画した年金受給者の方を対象とした旅行には、行員も同行し、「来年もお願いします」と言われるほど好評でした。リスクのことを考えて、企画段階で難しい事もありましたが、やってみると本当に楽しい思い出が残りました。
村田
支店やテラーでのお客様の気持ちを理解する経験が生きていらっしゃるのですね。現場の方からの相談はどのような内容が多いのでしょうか。
津田さん
お客様への商品のご提案方法やリスク説明の負担についての相談が多くあります。
支店のテラーから本部へ直接の意見具申はしにくいと思いますが、私たちは現場に近い部署にいますので、できるだけたくさんの意見をもらって施策を打つことを心がけています。
村田
ご自身がキャリアを積まれていく中で、役に立った人事制度や、エピソードがあればお聞かせ下さい。
丹合さん
私は5年前に1年間育児休暇を取りました。当時の支店長から「僕は働く母親を応援します」と言っていただいたのが今でも忘れられません。今でも子供が熱を出したといった電話が入ると、「早く帰ってあげて」と言ってくれるなど、銀行全体が子育て支援をしてくれていて女性にとっては働きやすい環境だと思います。
女性側も、育児休暇制度にあまえるのではなく、逆に育児休暇明けでどんどん羽ばたいていくような人が多く、業績の上位者は子どもがいる人が多いほどです。
村田
ご自分の一番得意な分野はどこだとお考えですか。
丹合さん
お客様とのリレーションと熱意だと思います。「百五銀行の丹合にはいろいろ任せられる」と思っていただければ嬉しいです。

▲ 百五銀行 伊勢鳥羽志摩支社が入る伊勢支店の建物
津田さん
彼女は熱意もすごいのですが、提案内容も大変高度です。勉強熱心で、支社に配属された当時よりもレベルがずいぶん高くなりました。活動を始めたころは、幅広くたくさん契約をしていただく事が多かったのですが、今は時間をかけて提案し、大きな案件を契約していただくパターンが増えてきました。彼女たちは営業店に行って、実際に現場のテラーから質問を受けたり指導もしていて、良い経験を積んでいると思います。
丹合さん
私は、働く女性として、母親として、後輩から相談されることが多くあります。中には嫁姑のことや親子の相談もあります。行内でのこういったコミュニケーションは、お客様との対応につながるとも思っていますので大切にしています。
私は津田さんを見て育ってきましたので、営業店とのコミュニケーションの取り方は津田さん方式で、例えば会議室に来てもらって話をするのではなく、窓口に行って「最近どう?」と声を掛けるような気軽な感じにしています。
村田
津田さんを見て育った丹合さんが、他の支社の同じようなポジションになっていくかもしれないですね。
丹合さん
私は現在、個人だけではなく、担当店がお客様のニーズをどのように発掘しご提案していくかを考える事が面白くなってきました。津田さんは1つ山を登ると次の課題を用意してくれています。上からものを言っているだけではなく、時には目線を合わせてくれるのでとても助かっています。
村田
津田さんはご自身の希望で、支社長代理のポジションにつかれたのでしょうか。
津田さん
特に担当業務に目標があったわけではありません。自分の能力を発揮できる場所がどこかにあると思いますので、そこで発揮できれば良いと思っています。与えられたところで新しい自分が発見できるかもしれませんし、仕事内容やポジションへの希望は特にありません。
村田
今のポジションになって見えてきたところはありますか。
津田さん
預り資産については、女性の能力が強く発揮されるということです。特に、担当している伊勢地域は、預り資産が当行の中でもトップの成績を収めてきました。丹合を始め支社メンバーが管内を上手くリードしてくれていますが、支店のテラーさんもモチベーションの高い方が多く、私はこのポジションにやりがいを感じています。
村田
そういった女性が増えるといいですね。
丹合さん
そうですね。成績を伸ばしている女性は実際に増えてきています。お客様のところを訪問する際には、後輩を帯同して指導をしています。その後輩が自分で成約が取れたときに私に電話をくれたりすると、とても嬉しいです。いつまでも私がプレーヤーではなく後輩へ引き継いでいかなければいけないと感じています。
村田
支店を回っている中で、現場のテラーの人の意識が変わってきたと感じられることはありますか。
丹合さん
初めは賞を取るメンバーが決まっていて、他のメンバーはあきらめているところがあったのですが、自分の実績が店の数字にはね返ってくる事がわかると、やらなければいけないという意識がうまれたようです。
目標もなくただ走っているだけだと達成感もないと思うので、ここまでやってみようと目標を小さく区切ったりする等、皆のモチベーションをいかにあげるかを考えています。
村田
自分で数字も取りつつ、他の人に数字を取ってもらう仕組みを作るのは大変ですね。今後の目標は何でしょうか。
津田さん
大きな流れとしては、預り資産商品が専門の部署ですので、営業店も含めてお客様とのリレーションをいかに強化していくかが課題です。お客様からの信頼を多く得ることがとても大事なことと考えています。
村田
それには女性の力を活用して、皆にいかに力を発揮してもらうかが大切ですね。どうもありがとうございました。
2007/04/26 取材)|(2007/12/07 掲載)
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