不動産取引・賃貸業
不動産とは
不動産とは土地や建物を扱うビジネスのことで、一般では「不動産業」と呼ばれ、正式には「宅地建物取引業」といいます。その業務は、1952年に制定された「宅地建物取引業法」によって規定されています。2000年度の不動産の年間売り上げは、約30兆円です。これは、全産業会に占める割合の約2%です。その他にも不動産が流通する過程で発生する運送業や水道・ガス・電気といったインフラや家財などの耐久消費財等を含めると、その範囲・規模はさらに大きくなります。
不動産の分野
不動産業のフィールドは多岐にわたりますが、大きく(1)開発分野、(2)流通分野、(3)賃貸分野、(4)管理部門の4つの分野に分けることができます。
(1)開発分野
市街地の再開発から単体のマンション開発まで多種多様で、都心部での再開発が注目されています。また、六本木ヒルズなどの「職・住・遊」の多機能を備えた開発が増えているのも最近の特徴です。但し、中小の不動産業者にとっては、個別の住宅の建築等をさす場合が多くなります。(2)流通分野
不動産の流通を担う分野です。不動産の売主と買主、または貸主と借主の仲立ちを行って手数料を得る事業です。「宅地建物取引業法」に基づく、土地や建物の売買・交換または賃貸借の媒介及び代理などをさします。大手不動産会社のフランチャイズ店から地元の中小不動産業まで会社の規模もさまざまです。(3)賃貸分野
自ら不動産を所有して、入居者やテナントから賃料収入を得る事業です。その形態は、小さな貸家やアパートから高層マンション・商業施設・ホテル等々、多岐にわたります。(4)管理分野
自己所有のビルや住宅、又は建物所有者から管理委託されたビルや住宅の保全や管理など行う事業です。特に、ビルの大型化やマンションのストック数の増加に伴い、快適で安全な居住空間へのニーズが高まっていることに加えて、周辺環境維持の観点からも今後成長が期待される分野でもあります。不動産業界の構造
(1)開発分野
不動産を取得するためにしきんを調達し、その資金を元に土地を取得します。そして、取得した土地を活用するために住宅やオフィスや商業施設等の企画・設計等を行います。(2)流通分野
住宅・オフィス・商業施設を売却したり、施設が自社ではなく別の建物所有者の場合は売買仲介や賃貸仲介を行います。(3)賃貸分野
建築された住宅・オフィス・商業施設に対して、入居者を募集し、自ら運営・管理を行います。(4)管理分野
施設を長期間維持するために、また、より高い付加価値を付けるために、施設のメンテナンス・運営等を行います。このように不動産業の4分野はすべて連鎖しているのです。不動産証券化ビジネス
先に述べた不動産業の4分野に加えて、バブル崩壊後に新たな不動産ビジネスが生まれました。不動産投資信託(REIT)を中心とした「不動産の証券化」といわれる分野です。不動産の証券化とは、「企業などが所有する不動産を手放して、その不動産が生み出す金銭を原資として、元利金の支払を行う証券を発行し売却する金融手法」と定義づけられます。1990年代のバブル崩壊は、不動産業界にとって土地は必ず値上がりするものという「土地神話」の崩壊を意味します。不動産の価値を測る視点が「キャピタルゲイン」から「インカムゲイン」への移行に伴い、「不動産の証券化」の分野は、ますます注目度は高まっています。ただし、現在のところ、「不動産の証券化」の分野においては、最低でも数百億円という規模のファンドを構築する必要があり、中小の不動産業者にとっては参入が難しい領域です。
地価の動向
不動産業界の動向を大きく左右する地価の動向は、地価公示によると12年連続で下落、特に地方の下落率が高くなっています。しかし東京圏では下落は収まり、都心部では横ばい・上昇しているところもあります。商業地においては利用価値で選ばれる土地と選ばれない土地の2極化が始まっています。



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