売掛債権担保(特例法による登記方法)
【概要】
過去には、売掛金担保は、第三者対抗要件が具備されないことから、正式な担保としての扱いをしていない金融機関が多かったのですが、債権の譲渡の対抗要件の特例(通称:特例法登記)により、第三者対抗要件が具備されることになります。これにより、各金融機関での担保条件でも正式担保とみなされる場合も多いと思います。決裁上は、「登記あり」、と「登記なし」で所謂、担保付き扱いとなるか、事実上信用扱いとなるか、というほど大きな相違があります。ただ、一般の支店では、この特例法登記を利用した売掛債権の登記を利用している会社は少ないようです。ここで、その仕組みと登記の仕方について極力簡単にご説明します。
【対象先】
まず、この法律の最も利用できる企業についてですが、「リース会社」「商社」「卸売会社」等販売先がある程度一定の業種、債権の信用力が与信先企業よりもある企業で「登記=謄本」に掲載されることを承諾してもらえる企業が対象になります。
【仕組】
この登記の最も特殊なことは、通常の不動産担保と違い、デジタルデータのみの登記申請であるということです。そして、その登記受付登記所が、日本全国でただ一カ所、東京法務局民事行政部債権登録課(東京都中野区野方1−34−1)であるということです。もちろん、沖縄の会社の登記でも、北海道の会社の登記でも可能です。
手続きは、決して簡単ではありませんが、第三者対抗要件具備の強さは不動産登記と同じ程度であり、万が一、融資先が民事再生など法的整理をした場合も、所謂、別除債権(担保付債権)との扱いがなされ、全額保全される可能性もあります。特に「リース会社」等で登記留保での債権譲渡担保を取得している先については、金額も大きいのでこの特例法登記を利用することを検討しましょう。
【利点】
債権譲渡担保については、日本リースの破綻前に債権譲渡を受けた金融機関が、登記留保であったために、売掛先に債権譲渡を受けている旨、通知をしたことが問題になりましたが、この登記を利用すれば、基本的にその必要はありません。
【登記方法】
下記登記所へデジタルデータを送付しますが、このデジタルデータが曲者でして、半角やスペースがひとつでも違うと登記を受け付けてくれません。
法務局のHPをごらん頂き、(特に申請データチェックプログラム)をダウンロードしてチェックした後、登記申請してください。尚、近年、オンライン登記も出来るようになりました。支店でオンライン登録出来る環境の銀行はこちらを利用する手もあります。いずれにしましても、本来、銀行は登記申請や登記手続きは債務者任せでしたが、この手続きは司法書士にやってもらえないことが多いので、金融機関のご担当者が知識を得た上で、債務者にご説明して頂き、その登記をご一緒にして頂きたいと思います。
■債権譲渡登記所:東京法務局民事行政部債権登録課
〒165-8780 東京都中野区野方1−34−1
TEL 03-5318-7639
FAX 03-3389-3771
【登記後の処理】
債権内容が変わった場合は、同様の手続きして頂き、更新処理をしてください。



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